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Hasselblad 907X & CFV II 50C は中判カメラで
ダイナミックレンジに余裕があり、厳しい条件下で実力を発揮する。
下は明暗差が大きな条件だったが、撮ってだしでこの写真が撮れた。
暗部はつぶれていない。
ステンドグラスが飛ばないようにアンダーにして、
雰囲気を壊さないようスピードライトを弱く発光させた。
RAW現像で、アクティブDライティングを弱めにして暗部をもちあげた。
16bit TIFF画像を出力し、
全体のレベル、ホワイトバランスを調整し、肌の色を少し明るくし色調整して完成させた。
下2つは明暗差が大きかったので、
プラス・マイナス1EVで段階露出し、
補正無した画像を基本に、
HDR合成した。
上はほぼ同時刻に撮影した
iPhone 12 Pro の写真と
最新ミラーレスカメラの写真
実は右が iPhone の画像
段階露出した0EVと-3.67EVの画像を重ね手動でHDR処理し、ホワイトバランスを調整した。実際に見た印象に近い。
HDR (High Dynamic Range) 合成は
写真に記録できるダイナミックレンジ
(表現できる明暗差)を広げ表現する。
明暗差が大きな撮影対象を撮影すると白飛びや黒つぶれしてしまうことがある。
この部分にはデータがなく、後処理で復元することはできない。
明暗差が広いデータを記録できる
RAWで撮影することが望ましい。
RAWは撮像素子に記録された情報を
生で記録したデータで、8bitのJPEG
データより、1枚の写真に多くの色や明るさの情報が記録されている。
カメラがダイナミックレンジを広げて
くれるアクティブDライティング等も
あるが、画像劣化が起きることもあり、過度な設定はしない方が良い。
カメラ内でHDR(ハイダイナミックレンジ)できる機能を持つ機種もあるが、使い方を間違えるとメリハリの無い写真になってしまう。シチュエーションによっては明暗差が大きい方が迫力のある写真になることもある。
ここでは、より精密に、高画質に調整でき、後処理でダイナミックレンジを広げる方法について述べる。
ダイナミックレンジに余裕があり、厳しい条件下で実力を発揮する。
下は明暗差が大きな条件だったが、撮ってだしでこの写真が撮れた。
暗部はつぶれていない。
Hasselblad
45mm
絞りF5
45mm
絞りF5
ステンドグラスが飛ばないようにアンダーにして、
雰囲気を壊さないようスピードライトを弱く発光させた。
RAW現像で、アクティブDライティングを弱めにして暗部をもちあげた。
16bit TIFF画像を出力し、
全体のレベル、ホワイトバランスを調整し、肌の色を少し明るくし色調整して完成させた。
下2つは明暗差が大きかったので、
プラス・マイナス1EVで段階露出し、
補正無した画像を基本に、
HDR合成した。
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上はほぼ同時刻に撮影した
iPhone 12 Pro の写真と
最新ミラーレスカメラの写真
実は右が iPhone の画像
段階露出した0EVと-3.67EVの画像を重ね手動でHDR処理し、ホワイトバランスを調整した。実際に見た印象に近い。
HDR (High Dynamic Range) 合成は
写真に記録できるダイナミックレンジ
(表現できる明暗差)を広げ表現する。
明暗差が大きな撮影対象を撮影すると白飛びや黒つぶれしてしまうことがある。
この部分にはデータがなく、後処理で復元することはできない。
明暗差が広いデータを記録できる
RAWで撮影することが望ましい。
RAWは撮像素子に記録された情報を
生で記録したデータで、8bitのJPEG
データより、1枚の写真に多くの色や明るさの情報が記録されている。
カメラがダイナミックレンジを広げて
くれるアクティブDライティング等も
あるが、画像劣化が起きることもあり、過度な設定はしない方が良い。
カメラ内でHDR(ハイダイナミックレンジ)できる機能を持つ機種もあるが、使い方を間違えるとメリハリの無い写真になってしまう。シチュエーションによっては明暗差が大きい方が迫力のある写真になることもある。
ここでは、より精密に、高画質に調整でき、後処理でダイナミックレンジを広げる方法について述べる。
右側暗く明暗差が大きかったので
撮影時露出ブラケットで+-1EVで撮影した。
1枚の写真をシャドー・ハイライトで調整すると暗部にノイズがのったり、トーンがフラットになることもあり、HDR処理する方がよい。
オートでHDR処理することもできるが、私は手動でHDR合成する。
+-0EVの画像を主題の桜に合わせて少し明るくし、左側は-1EVの画像を適用した。
さらに道に合わせたRAW現像も行い、道の部分に適用した。
Affinity Photo によるとこれは露出の合成であり、HDR合成と混同してはいけませんとのことです。
ということで、Affinity Photo の
HDR合成を用いた作例を紹介する。
露出差が大きい条件だったので、
撮影時段階露出し、
-1EVと+1EVで撮影した画像を
RAW現像後HDR合成した。
Nik Collection の Silver Efex Pro 2 より画像劣化が少ない。
夜の街で撮影したが、明暗差が大きかったので露出ブラケットした。
人物が暗いので、右側を+1EV明るい画像にしてHDR処理した。
Affinity Photo のSelect Color 特定色域を使いカラーグレーディングした。
青を強調し、黒(暗部)を青緑系にふり少し暗くし、赤を少し明るくし、
白(明部)を少し赤系にして明るくした。
いわゆる Teal & Orange
(オレンジティール)調にした。
Affinity Photo では Nik Collection のプラグインがサポートされている。
HDR Efex Pro 2 でHDR処理した。
Affinity Photo にも強力な HDR結合 がある。
夕暮れの街並みは明暗差が大きく、RAW現像時明るさを調整した。
上の左は元画像。明暗差が大きい厳しい条件だが、Nikon Z7 のダイナミックレンジの広さ、階調性の豊かさから、極端な調整をしても画像の破綻は無く、高精細な画像に仕上がった。
ピクチャーコントロールは後処理体制に優れるニュートラルで、Capture NX-D でRAW現像時、ハイライトとシャドーを調整し、さらにカラーコントロールポイントで調整した。(上は効果がわかるよう極端に調整している)
ポートレート写真は肌色の色調整が重要で、白飛びしないよう注意しながらハイキーに仕上げた。
HDRで帽子の下等暗くなった部分の階調を出し、ハイライトを少しおさえた。
Luminosity Mask は明るさをいくつかに分割し、レイヤーマスクで各々分割した部分を適用させる。
ここでは簡単に、明部と暗部の2つに分割して処理する。
右は太陽が直接当たり顔に影ができてしまった。
チャンネルを表示し、RGBの部分をcommandキーを押しながらクリックすると明部が選択される。
右のようにレイヤーマスクで明かるい部分が白になり適用される。
明るさを少しおさえ、ブルーのレンズフィルターをかけ、人物を除外した。
明部のレイヤーをコピーし、レイヤーマスクを反転させると暗部が適用される。
少し明るくし、オレンジのレンズフィルターを肌にかけた。
顔にメリハリが無くなったので、コントラスト調整レイヤーを作り、描画モードをソフトライトにした。
部分的に白又は黒のブラシで塗って見栄えをよくした。
色相・彩度を調整して完成させた。
夜桜は見た目がきれいだが、明暗差が大きく写真を撮影するのは難しい。
Luminosity maskで明るい部分と暗い部分を分けて処理した。
ここでは簡単に明るさを2つに分けて処理した。
チャンネル表示にしてRGBの部分をcommandキーを押しながらクリックすると明るい部分が選択され、ライトアップされた桜を処理できる。
明るさを少しあげ、ピンク色に調整した。
トーンカーブの調整レイヤーを作成し、上のレイヤーマスクをコピー、反転させ、暗い部分を選択した。
空と地面をトーンカーブで調整した。
強い逆光で人物が暗くなってしまった。
Luminosity maskをカラーで選択することもできる。
空と海が青いので、チャンネル表示でブルーを見ると、その部分が白くなっている。
Commandキーを押しながらチャンネル表示のブルーの部分を押すと、白くなっている部分が選択される。
レイヤー表示にし、背景を2つ複製(暗く、明るく)し描画モードを乗算(色を濃くし暗くする)とスクリーン(明るくする)にする。
暗くのレイヤーにレイヤーマスクを作成すると空と海の部分が選択され、濃く暗くなる。
明るくのレイヤーにレイヤーマスクを作成すると人と下部が選択され、明るくなる。
トーンカーブで
HDR(ハイダイナミックレンジ)
処理を行い明るさを調整した。
ねむい画像になったので
色相・彩度・明度を調整して完成させた。
リヨンの旧市街の雰囲気が出た。
フランスのナントの旧市街地にあった建物
空を大きく入れると建物が暗くなってしまう。
トーンカーブでHDR処理し、少しねむい画像になったので色相・彩度・明度を調整した。
わざと太陽を直接入れて撮影したので明暗差が大きい。
夕方の雰囲気を出す為
べた塗りのレイヤーのレイヤースタイルのブレンド条件を変え、
明るい部分を少し暗く、オレンジ色に、
暗い部分を少し明るく、ブルー色に調整した。
撮影現場を異なる光線状態でテスト撮影しておくと、後で助かる場合もある。
カーテンを通した外光で撮影した写真と、シャンデリアで室内を照明した写真をブレンドし、暗い部分を明るくしながら雰囲気を出した。
画面下部をレイヤーマスクで調整し、外光の影響を強くした。
逆光で撮影したので明暗差が大きく、段階露出しているが、ここでは一つの画像をHDR処理することにする。
Nikon D850 のダイナミックレンジが広いのでうまくいく。
Capture NX-D でRAW現像時
アクティブDライティングをより強め1にした。
Nik Collection の HDR Efex Pro 2 を使いHDR処理した。
上2つの画像を重ね、
アクティブDライティングの画像の透明度を80%、HDR Efex Pro 2 の画像の透明度を20%にした。
部分的に色相、再度、明度を調整し仕上げた。
明暗差が大きな撮影条件だったので、段階露出して撮影し、3枚の画像を重ねPhotoshopでHDR処理した。
右は夕焼けの雰囲気を出す為、
バックは-0.7EVでRAW現像した画像を重ねた。
尚、色温度を高めて現像している。
ダイナミックレンジが広いので、このような処理をしても画像劣化は認められない。
上の写真は、-0.7EVでRAW現像した背景画像の上に、0EVで現像した画像を重ね、レイヤーモードを隠して一旦背景画像に戻し、レイヤーマスクを選択した状態で、白のペイントで顔の部分を塗ると、レイヤーの部分が現れ、顔が明るくなる。
▶ 詳細はこちらの記事をご覧ください。
明暗差が大きな条件だったので、明かるさを変えてRAW現像した画像を重ね、HDR処理した。
Lumix LX100、34mm相当、絞りF2.8,ISO 1600
右は室内と室外の明暗差が大きな条件で、不自然さが出ないようフラッシュを使わず撮影。
室内が暗くなっているので、RAW現像時+1EV明るくした画像を、露出補正しない画像に重ね、テーブルの部分に適用した。
Lumix LX100、24mm相当
絞りF2
右は暗い条件の中 ISO3200、弱くスローシンクロ、露出補正+0.7で撮影。
明暗差が大きかったので、
+0.3と-0.3EVでRAW現像した画像を重ね、HDR処理した。
過度にHDR処理しておらず、逆光が当たる明暗差を活かした表現にしている。
右は、庭と室内に明暗差があり、さらに、白砂と廊下に反射した太陽光がより明暗差を大きくしている。
RAW現像時、露出補正0、+1.5EV、-1EVした画像を重ね、部分々々で、明るさを調整した。
RAWデータは撮像素子が記録したデータで、ダイナミックレンジが広い。JPEGデータはその中からカメラメーカーが作り出した画像であり、一部のデータが失われてしまうので、撮影する際RAWで撮影するのが望ましい。
写真としての仕上げはダイナミックレンジが広いことは必ずしも良いとは限らない。ダイナミックレンジが広いと、メリハリがなく、平凡な写真になってしまうこともある。画像処理で適度な処理をすれば見栄えのする画像になる。
最近ではカメラ内でHDR合成ができるようにもなった。
HDR機能があるソフトも発売されており、 Photoshop CS6には、複数の画像を使用するHDR Proと、一枚のRAWデータから白飛び、黒つぶれを無くし適性な露出に補正するHDRトーンがある。
私の場合は、全て手動で行っている。
基本は適正露出の画像の上に露出オーバーの画像と露出アンダーの画像を重ね、部分部分でいずれかのレイヤーを、あるいはその中間を使う。
レイヤーマスクを作成してブラシで塗って部分的に明度を調整する。ブラシで塗る部分が多い場合には、「全てのレイヤーマスクを隠す」レイヤーマスクを作成し、一旦元の状態に戻す。(Optionキーを押しながらレイヤーマスク追加ボタンを押してもよい)
白色のブラシで塗ると、その部分が現れる。
データが多ければ、それだけ使えるデータがあるということで、後でどうにかなる。 白飛び黒つぶれを起こしているところにはデータがなく、後処理はできない。
ダイナミックレンジ が広いとデータ量が多くなる。
露出ブラケットをしなくても、Raw現像時露出補正でき、HDR処理ができる。
各社のカメラには、撮影時に白トビ、黒つぶれを部分的に調整し階調補正する機能があり、ニコンでは「アクティブD-ライティング」を使うと、ダイナミックレンジが広くなり、HDR処理と同様の効果が得られる。
ニコンのRAW現像ソフト Capture NX-D では撮影後でも、アクティブD-ライティングの程度を調整することができる。
Adobe Photoshop Lightroom は白トビ、黒つぶれを調整する機能をもっており、効果的で、使いやすい。
右の写真の左側は、RAWと同時記録したJPEG画像で、窓からの光で、窓辺が露出オーバーになっている。調べてみると幸い白飛びしていない。
明るい部分が適正露出になるよう現像し、元の画像に重ね合わせ、透明度を調整してダイナミックレンジが広い画像を作成した。
全般的に彩度を上げ、アンシャープネス処理を行い完成させた。(一番右の画像)
カメラが記録するデータのダイナミックレンジは広いので、RAWで撮影しておけば、RAW現像時、露出を変えた画像を得ることができ、HDR処理できる。
詳細は RAW現像編をご覧下さい。
画像処理ソフトを使って手動で HDR 処理できるので、その手法を述べる。
右は、夕日に輝く海をバックに、日中シンクロを使った撮影したが、インパクトがない。
そこで、海の美しさを出す為、0.5EVアンダーにRAW現像したが、人物が暗くなってしまった。
人物に合わせて、プラス0.7EV露出補正してRAW現像した。
一番上の元画像に2つの画像を重ね、海の部分と、人物に最適になるよう、消しゴムツールで消し、最後に各レーヤーの透明度を調整して完成させた。上と右を少しトリミングしている。
HDR処理や白トビ、黒つぶれ補正を過度にしすぎると不自然さが表れるので、元画像を背景に残しておき、HDR処理後の画像のレイヤーの透明度を最後に調整し、自然な感じにするとよい。
逆光で撮影し、ホワイトバランスをオートにすると、夕焼けの感じが出ないことがある。
空と海の部分と、手前の部分に合わせ別々にRAW現像し、合成した。
上の右はディスプレイの明るさと人物の明るさの差が大きいので、撮影した画像に対し、-2EVと+1EVのRAW現像画像を含め、3枚の画像をPhotoshop CS5.1 のHDR Proで合成した。
左側は手動でHDR合成した。
ポートレートで、人物と背景のバランスが悪い場合にHDR処理を利用して、階調性が高い画像を得ることができる。
イルミネーションをバックにスローシンクロでポートレート撮影したが、明暗差が大きく露出が難しい条件なので、AE・フラッシュブラケティングで段階露出した。
上の2つの画像を重ね合わせHDR処理した。
風が強く0度以下の寒い札幌で、モデルが頑張ってくれたが、顔が青白く、鼻の周りが赤くなってきたので、顔の色調整をし、頬に紅を塗り、口紅を派手にした。
ポートレート画像処理の詳細は こちらの記事をご覧下さい。
右は祇園祭宵山の鉾の上で、屋外は夕方で暗く、又、明るい提灯があり、鉾の中は暗い状態の難しい露出条件だったので、プラスマイナス1段の段階露出をした画像を重ねてダイナミックレンジを広げた。
右は嵯峨野で撮影した新緑で、難しい露出だったので、プラス・マイナス1EVで段階露出した画像を使いHDR処理した。
明暗差が大きい条件だったので、雪に露出を合わせた写真と、山に露出を合わせた写真を撮り、HDR処理した。
三脚を持っておらず手持ちで撮影したが、暗い条件で絞るとシャッター速度が遅くなり手ブレの恐れがあったので、それぞれ山と、雪の手前に合わせて撮影している。
迫力を出すため、Photoshop CS5.1 のHDRトーンを使い、ダイナミックな表現にし、さらにダストを加え、荒々しい表現にした。
風景写真の記事 もご覧下さい。
Nik Collection は Affinity Photo、Photoshop等で利用できる。
多くのフィルムシミュレーション、フィルター、プリセットが用意されており、簡単に利用ができる。
明暗差が大きな条件で、気が目立たないので、HDR処理を行った。空は迫力を出す為明暗差を大きくした。
山と空の明るさと地面と木の明るさの差が大きいので、段階露出してHDR処理した。
メリハリがないと言って彩度を上げすぎると色飽和を起こし階調性が無くなったり、不自然な写真になることがある。
コントラストを極端に上げるとトーンジャンプが起き、不自然な写真になることがある。
シャープネスを上げすぎると縁取りがあるような写真になることがある。
極端な調整は慎重にする必要がある。
風景写真の画像処理テクニックは
こちらを参照下さい。
シネマティックにした。
このカラーグレーディングについては ▶ こちらの記事をご覧ください
明暗さが大きな条件だったので、HDR(ハイダイナミックレンジ)処理を行うことにした。
Nik Collection の HDR Efex Pro 2 でTIFFファイルを開き、HDR処理した。コントロールポイントを使って部分的な処理もしている。
撮影時に階調補正できる機能があるカメラが各社から発売されている。
ニコンではアクティブD-ライティングの設定があり、撮影後に
Capture NX-D でRAW現像時HDRと同様の処理ができる。
Capture NX-D の使い方については ▶ こちらの記事をご覧ください。
露出オーバーやアンダーで、白飛びや黒つぶれしてしまった部分にはデータが無く、HDR処理でもどうしようもない。
上の元画像のヒストグラムを見ると白飛び、黒つぶれが起きており、画像処理することにした。
詳細は ▶ 失敗作の救済の記事をご覧ください。
撮影時露出ブラケットで+-1EVで撮影した。
1枚の写真をシャドー・ハイライトで調整すると暗部にノイズがのったり、トーンがフラットになることもあり、HDR処理する方がよい。
オートでHDR処理することもできるが、私は手動でHDR合成する。
+-0EVの画像を主題の桜に合わせて少し明るくし、左側は-1EVの画像を適用した。
さらに道に合わせたRAW現像も行い、道の部分に適用した。
Affinity Photo によるとこれは露出の合成であり、HDR合成と混同してはいけませんとのことです。
ということで、Affinity Photo の
HDR合成を用いた作例を紹介する。
露出差が大きい条件だったので、
撮影時段階露出し、
-1EVと+1EVで撮影した画像を
RAW現像後HDR合成した。
Nik Collection の Silver Efex Pro 2 より画像劣化が少ない。
夜の街で撮影したが、明暗差が大きかったので露出ブラケットした。
人物が暗いので、右側を+1EV明るい画像にしてHDR処理した。
Affinity Photo のSelect Color 特定色域を使いカラーグレーディングした。
青を強調し、黒(暗部)を青緑系にふり少し暗くし、赤を少し明るくし、
白(明部)を少し赤系にして明るくした。
いわゆる Teal & Orange
(オレンジティール)調にした。
Affinity Photo では Nik Collection のプラグインがサポートされている。
HDR Efex Pro 2 でHDR処理した。
Affinity Photo にも強力な HDR結合 がある。
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Nikon Z7
20mm f/1.8G、絞りF4.5
20mm f/1.8G、絞りF4.5
夕暮れの街並みは明暗差が大きく、RAW現像時明るさを調整した。
上の左は元画像。明暗差が大きい厳しい条件だが、Nikon Z7 のダイナミックレンジの広さ、階調性の豊かさから、極端な調整をしても画像の破綻は無く、高精細な画像に仕上がった。
ピクチャーコントロールは後処理体制に優れるニュートラルで、Capture NX-D でRAW現像時、ハイライトとシャドーを調整し、さらにカラーコントロールポイントで調整した。(上は効果がわかるよう極端に調整している)
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HDRで帽子の下等暗くなった部分の階調を出し、ハイライトを少しおさえた。
Nikon D5
105mm f/1.4E、絞りF1.8
105mm f/1.4E、絞りF1.8
Luminosity Mask は明るさをいくつかに分割し、レイヤーマスクで各々分割した部分を適用させる。
ここでは簡単に、明部と暗部の2つに分割して処理する。
右は太陽が直接当たり顔に影ができてしまった。
チャンネルを表示し、RGBの部分をcommandキーを押しながらクリックすると明部が選択される。
右のようにレイヤーマスクで明かるい部分が白になり適用される。
明るさを少しおさえ、ブルーのレンズフィルターをかけ、人物を除外した。
明部のレイヤーをコピーし、レイヤーマスクを反転させると暗部が適用される。
少し明るくし、オレンジのレンズフィルターを肌にかけた。
顔にメリハリが無くなったので、コントラスト調整レイヤーを作り、描画モードをソフトライトにした。
部分的に白又は黒のブラシで塗って見栄えをよくした。
色相・彩度を調整して完成させた。
夜桜は見た目がきれいだが、明暗差が大きく写真を撮影するのは難しい。
Luminosity maskで明るい部分と暗い部分を分けて処理した。
ここでは簡単に明るさを2つに分けて処理した。
チャンネル表示にしてRGBの部分をcommandキーを押しながらクリックすると明るい部分が選択され、ライトアップされた桜を処理できる。
明るさを少しあげ、ピンク色に調整した。
トーンカーブの調整レイヤーを作成し、上のレイヤーマスクをコピー、反転させ、暗い部分を選択した。
空と地面をトーンカーブで調整した。
強い逆光で人物が暗くなってしまった。
Luminosity maskをカラーで選択することもできる。
空と海が青いので、チャンネル表示でブルーを見ると、その部分が白くなっている。
Commandキーを押しながらチャンネル表示のブルーの部分を押すと、白くなっている部分が選択される。
レイヤー表示にし、背景を2つ複製(暗く、明るく)し描画モードを乗算(色を濃くし暗くする)とスクリーン(明るくする)にする。
暗くのレイヤーにレイヤーマスクを作成すると空と海の部分が選択され、濃く暗くなる。
明るくのレイヤーにレイヤーマスクを作成すると人と下部が選択され、明るくなる。
トーンカーブで
HDR(ハイダイナミックレンジ)
処理を行い明るさを調整した。
ねむい画像になったので
色相・彩度・明度を調整して完成させた。
リヨンの旧市街の雰囲気が出た。
フランスのナントの旧市街地にあった建物
空を大きく入れると建物が暗くなってしまう。
トーンカーブでHDR処理し、少しねむい画像になったので色相・彩度・明度を調整した。
わざと太陽を直接入れて撮影したので明暗差が大きい。
夕方の雰囲気を出す為
べた塗りのレイヤーのレイヤースタイルのブレンド条件を変え、
明るい部分を少し暗く、オレンジ色に、
暗い部分を少し明るく、ブルー色に調整した。
撮影現場を異なる光線状態でテスト撮影しておくと、後で助かる場合もある。
カーテンを通した外光で撮影した写真と、シャンデリアで室内を照明した写真をブレンドし、暗い部分を明るくしながら雰囲気を出した。
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逆光で撮影したので明暗差が大きく、段階露出しているが、ここでは一つの画像をHDR処理することにする。
Nikon D850 のダイナミックレンジが広いのでうまくいく。
Nikon D850
14-24mm f/2.8G
絞りF13
14-24mm f/2.8G
絞りF13
Capture NX-D でRAW現像時
アクティブDライティングをより強め1にした。
Nik Collection の HDR Efex Pro 2 を使いHDR処理した。
画像をクリックすると拡大画像が開く |
アクティブDライティングの画像の透明度を80%、HDR Efex Pro 2 の画像の透明度を20%にした。
部分的に色相、再度、明度を調整し仕上げた。
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Nikon D7200
16-80mm f/2.8-4E ED VR
絞りF9
内蔵フラッシュ発光
16-80mm f/2.8-4E ED VR
絞りF9
内蔵フラッシュ発光
右は夕焼けの雰囲気を出す為、
バックは-0.7EVでRAW現像した画像を重ねた。
尚、色温度を高めて現像している。
ダイナミックレンジが広いので、このような処理をしても画像劣化は認められない。
Nikon D7200
16-80mm f/2.8-4E
75mm (112mm相当)
絞りF4
16-80mm f/2.8-4E
75mm (112mm相当)
絞りF4
上の写真は、-0.7EVでRAW現像した背景画像の上に、0EVで現像した画像を重ね、レイヤーモードを隠して一旦背景画像に戻し、レイヤーマスクを選択した状態で、白のペイントで顔の部分を塗ると、レイヤーの部分が現れ、顔が明るくなる。
▶ 詳細はこちらの記事をご覧ください。
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明暗差が大きな条件だったので、明かるさを変えてRAW現像した画像を重ね、HDR処理した。
Lumix LX100、34mm相当、絞りF2.8,ISO 1600
右は室内と室外の明暗差が大きな条件で、不自然さが出ないようフラッシュを使わず撮影。
室内が暗くなっているので、RAW現像時+1EV明るくした画像を、露出補正しない画像に重ね、テーブルの部分に適用した。
Lumix LX100、24mm相当
絞りF2
右は暗い条件の中 ISO3200、弱くスローシンクロ、露出補正+0.7で撮影。
明暗差が大きかったので、
+0.3と-0.3EVでRAW現像した画像を重ね、HDR処理した。
過度にHDR処理しておらず、逆光が当たる明暗差を活かした表現にしている。
右は、庭と室内に明暗差があり、さらに、白砂と廊下に反射した太陽光がより明暗差を大きくしている。
RAW現像時、露出補正0、+1.5EV、-1EVした画像を重ね、部分々々で、明るさを調整した。
RAWデータは撮像素子が記録したデータで、ダイナミックレンジが広い。JPEGデータはその中からカメラメーカーが作り出した画像であり、一部のデータが失われてしまうので、撮影する際RAWで撮影するのが望ましい。
写真としての仕上げはダイナミックレンジが広いことは必ずしも良いとは限らない。ダイナミックレンジが広いと、メリハリがなく、平凡な写真になってしまうこともある。画像処理で適度な処理をすれば見栄えのする画像になる。
最近ではカメラ内でHDR合成ができるようにもなった。
HDR機能があるソフトも発売されており、 Photoshop CS6には、複数の画像を使用するHDR Proと、一枚のRAWデータから白飛び、黒つぶれを無くし適性な露出に補正するHDRトーンがある。
私の場合は、全て手動で行っている。
基本は適正露出の画像の上に露出オーバーの画像と露出アンダーの画像を重ね、部分部分でいずれかのレイヤーを、あるいはその中間を使う。
レイヤーマスクを作成してブラシで塗って部分的に明度を調整する。ブラシで塗る部分が多い場合には、「全てのレイヤーマスクを隠す」レイヤーマスクを作成し、一旦元の状態に戻す。(Optionキーを押しながらレイヤーマスク追加ボタンを押してもよい)
白色のブラシで塗ると、その部分が現れる。
データが多ければ、それだけ使えるデータがあるということで、後でどうにかなる。 白飛び黒つぶれを起こしているところにはデータがなく、後処理はできない。
ダイナミックレンジ が広いとデータ量が多くなる。
露出ブラケットをしなくても、Raw現像時露出補正でき、HDR処理ができる。
各社のカメラには、撮影時に白トビ、黒つぶれを部分的に調整し階調補正する機能があり、ニコンでは「アクティブD-ライティング」を使うと、ダイナミックレンジが広くなり、HDR処理と同様の効果が得られる。
ニコンのRAW現像ソフト Capture NX-D では撮影後でも、アクティブD-ライティングの程度を調整することができる。
Adobe Photoshop Lightroom は白トビ、黒つぶれを調整する機能をもっており、効果的で、使いやすい。
右の写真の左側は、RAWと同時記録したJPEG画像で、窓からの光で、窓辺が露出オーバーになっている。調べてみると幸い白飛びしていない。
明るい部分が適正露出になるよう現像し、元の画像に重ね合わせ、透明度を調整してダイナミックレンジが広い画像を作成した。
全般的に彩度を上げ、アンシャープネス処理を行い完成させた。(一番右の画像)
カメラが記録するデータのダイナミックレンジは広いので、RAWで撮影しておけば、RAW現像時、露出を変えた画像を得ることができ、HDR処理できる。
詳細は RAW現像編をご覧下さい。
画像処理ソフトを使って手動で HDR 処理できるので、その手法を述べる。
右は、夕日に輝く海をバックに、日中シンクロを使った撮影したが、インパクトがない。
そこで、海の美しさを出す為、0.5EVアンダーにRAW現像したが、人物が暗くなってしまった。
人物に合わせて、プラス0.7EV露出補正してRAW現像した。
一番上の元画像に2つの画像を重ね、海の部分と、人物に最適になるよう、消しゴムツールで消し、最後に各レーヤーの透明度を調整して完成させた。上と右を少しトリミングしている。
HDR処理や白トビ、黒つぶれ補正を過度にしすぎると不自然さが表れるので、元画像を背景に残しておき、HDR処理後の画像のレイヤーの透明度を最後に調整し、自然な感じにするとよい。
逆光で撮影し、ホワイトバランスをオートにすると、夕焼けの感じが出ないことがある。
空と海の部分と、手前の部分に合わせ別々にRAW現像し、合成した。
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上の右はディスプレイの明るさと人物の明るさの差が大きいので、撮影した画像に対し、-2EVと+1EVのRAW現像画像を含め、3枚の画像をPhotoshop CS5.1 のHDR Proで合成した。
左側は手動でHDR合成した。
ポートレートで、人物と背景のバランスが悪い場合にHDR処理を利用して、階調性が高い画像を得ることができる。
イルミネーションをバックにスローシンクロでポートレート撮影したが、明暗差が大きく露出が難しい条件なので、AE・フラッシュブラケティングで段階露出した。
上の2つの画像を重ね合わせHDR処理した。
風が強く0度以下の寒い札幌で、モデルが頑張ってくれたが、顔が青白く、鼻の周りが赤くなってきたので、顔の色調整をし、頬に紅を塗り、口紅を派手にした。
ポートレート画像処理の詳細は こちらの記事をご覧下さい。
右は祇園祭宵山の鉾の上で、屋外は夕方で暗く、又、明るい提灯があり、鉾の中は暗い状態の難しい露出条件だったので、プラスマイナス1段の段階露出をした画像を重ねてダイナミックレンジを広げた。
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右は嵯峨野で撮影した新緑で、難しい露出だったので、プラス・マイナス1EVで段階露出した画像を使いHDR処理した。
明暗差が大きい条件だったので、雪に露出を合わせた写真と、山に露出を合わせた写真を撮り、HDR処理した。
三脚を持っておらず手持ちで撮影したが、暗い条件で絞るとシャッター速度が遅くなり手ブレの恐れがあったので、それぞれ山と、雪の手前に合わせて撮影している。
迫力を出すため、Photoshop CS5.1 のHDRトーンを使い、ダイナミックな表現にし、さらにダストを加え、荒々しい表現にした。
風景写真の記事 もご覧下さい。
Nik Collection は Affinity Photo、Photoshop等で利用できる。
多くのフィルムシミュレーション、フィルター、プリセットが用意されており、簡単に利用ができる。
明暗差が大きな条件で、気が目立たないので、HDR処理を行った。空は迫力を出す為明暗差を大きくした。
山と空の明るさと地面と木の明るさの差が大きいので、段階露出してHDR処理した。
メリハリがないと言って彩度を上げすぎると色飽和を起こし階調性が無くなったり、不自然な写真になることがある。
コントラストを極端に上げるとトーンジャンプが起き、不自然な写真になることがある。
シャープネスを上げすぎると縁取りがあるような写真になることがある。
極端な調整は慎重にする必要がある。
風景写真の画像処理テクニックは
こちらを参照下さい。
シネマティックにした。
このカラーグレーディングについては ▶ こちらの記事をご覧ください
明暗さが大きな条件だったので、HDR(ハイダイナミックレンジ)処理を行うことにした。
Nik Collection の HDR Efex Pro 2 でTIFFファイルを開き、HDR処理した。コントロールポイントを使って部分的な処理もしている。
撮影時に階調補正できる機能があるカメラが各社から発売されている。
ニコンではアクティブD-ライティングの設定があり、撮影後に
Capture NX-D でRAW現像時HDRと同様の処理ができる。
Capture NX-D の使い方については ▶ こちらの記事をご覧ください。
露出オーバーやアンダーで、白飛びや黒つぶれしてしまった部分にはデータが無く、HDR処理でもどうしようもない。
上の元画像のヒストグラムを見ると白飛び、黒つぶれが起きており、画像処理することにした。
詳細は ▶ 失敗作の救済の記事をご覧ください。
要望により拡大画像を載せていますが、低画質画像です。
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