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写真の構図を気にするより感動する方が先。感動が形になってあらわれる。それが構図



Leica CL
18mm
絞りF3.5
JPEG


「しん・そえ・たい」で構図を考えるとうまくいく。もう一つ「ま」を加えたい。
「そえ」と「たい」が「しん」を引き立てる。「ま」が分けてはっきりさせる。
それらのバランスが重要。バランスが良すぎても面白くない。ちょっとバランスを崩すことで面白みが出てくる。



Nikon D5
70-200mm
F2.8



最近日本画に興味を持ち鑑賞しており「ま」の勉強になる。写真作品をアート紙や和紙にプリントしている。
「ま」がドラマを作ってくれる。
「ま」には空間的、時間的な間がある。紅葉は始まりの頃が好きだ。

うまく撮れた写真には遊びがある。
写真をうまく撮る人は外し方がうまい。

音楽でも素晴らしい演奏と思う演奏家は
外し方がうまい。

曖昧さの中に面白みがある。

完璧でないものを楽しむ粋さも必要。
作り過ぎると面白くなくなってしまう。

レンズでも、惹きつけられるレンズは
わずかに収差を残してレンズの味がある。

右は構図的に失敗かもしれない。

Nikon Z7
Ai-S 24mm f/2.8
2枚の写真を合成


軸心が無ければ作影意図が生まれない。

しかし、何も考えずに、何気なく撮った写真が良いこともある。写真は難しい。しかしそれが楽しい。

構図は即興のおもしろさ


Dフォト倶楽部例会や写真仲間との話しをまとめてもらったものです。



しん・そえ・たい



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「しん」だけが重要なわけではない。
「そえ」も「たい」も重要。

「しん・そえ・たい」は哲学


社会でも、仕事でも「しん」になる人だけではうまくいかない。「そえ」になる人、「たい」になる人がいてうまくいく。全ての人が盛り上げることで、良い仕事ができる。

料理でも、メインディッシュだけでは味気ない。前菜からデザートまで出てくると満足感が得られ、食事が終わってから、食事の美味しさの印象が残る。料理と料理の間に適度な「ま」があると、ゆっくり味わって食べることができ良い印象が残る。

「しん」だけが重要なわけではない。「しん」と「そえ・たい」は同じ価値を持つ。写真を撮る時は「しん」だけに目を捉えられるず、「そえ」や「たい」にも目をやらないといけない。

「しん」だけでは面白くない。「そえ」や「たい」があることで画面に物語ができ、想像力をかきたてることができる。

「そえ」や「たい」との対比により「しん」をより強くすることができ面白さが増し、写真を魅力的にできる。

「しん・そえ・たい」は視線の流れを生む。



写真に写っていないところも重要。

余りにも説明的になるより、見せないことで創造力を喚起し、ストーリーができてくることもある。
(ここでは作品撮りを前提にしており、写真の重要な機能である記録性では説明することが重要)




素晴らしい写真はストーリーを感じさせてくれ、ドラマが生まれる。

写真は引き算、写真は足し算と言われることがあるが
「しん」を一つに絞り、余分なものは入れないという引き算かもしれないし
「しん」だけでなく「そえ」や「たい」を入れるという意味で足し算とも言える。

表現するものを徹底的に絞って、主題の存在を引き立てることは日本人の美的感覚、わびさびの世界に通じる。

空間の「ま」が重要。

余りにも空きすぎた空間があるとインパクトが無くなる。
同じ大きさの空間より、大小とりまぜ、リズム感があるのが好ましく見える。
整いすぎても面白さがなく、少しアンバランスにすることで遊びができ、面白くなる。

プリントサイズでバランス感覚が変わり、大きなサイズでプリントすると良さがわかってくる写真もある。
写真は大伸ばしのプリントで見ると味わいが深くなり写真の魅力がよりわかる。

画面を分割し主景(中景)、前景、背景と分けて考えることもできる。

右は田植え作業が主題で、
前景、背景が棚田である
ことを示しており、
奥行きが感じられる。


正方形のスクエアフォーマットは主題をどこに置くのかが難しい。

端の方に主題を置いてスペースに意味を持たせた。

感性を大切に


否定的なことから始めるが、撮影する時には、構図のことを考えたことはない。直感を大切にしている。

時々時間があって、構図を考えて写真を撮ることもあるが、ほとんどの場合何も考えずに撮った最初の写真がよい。

感性が構図を決めてくれる。

撮影現場で構図から入ると自由な発想が生まれない。応用がきかない。考えている内に決定的瞬間を逃すこともある。

ほとんど瞬時にどう撮るのか絵が頭の中に生まれる。多くの写真を撮り、多くの写真を見ているからなのかもしれない。

構図は後から理屈づけしているにすぎない。
しかし、後づけでもよいので構図を考えると、次に撮影する時に自然に良い写真が撮れるようになる。

撮影時には構図を考えるよりも自分の感性で撮るのがよい。

感性にまかせて撮った結果、主題が画面からハミ出したり画面が傾いていても、撮った時の感動が伝わる写真には強さがある。

わざとやろうとしてもうまくいかない。感性で自然とそうなってしまったのがよい。

あほでええんちゃう? Would'nt it be better to become 'aho' (foolish) when shooting?
Steve Jobs も "Stay hungry! Stay foolish!" と言っていた。
難しいことを考えるとうまくいかなくなる。直感を大切にしよう。ワクワク感を大切にしよう。
余りにも技術的過ぎると嫌味になる。ちょっと抜けていると可愛らしさを感じる。

技術でできることはしれている。感性を大切にしよう。

芸術は自由な発想から生まれる。定型は破る為にある。既存のものを超える創造性が重要で、正解は無い。

構図よりもっと大切なことがある。

技術よりもっと直感を大切にしよう。


料理でも、毎日定番料理ばかりだと楽しみが無い。
エスニック料理や、スパイシーな料理等、色々な料理を食べてみたい。

技術や構図から入ると、その枠に囚われてしまう。技術や構図が感性の邪魔をすることがある。
既成概念を打破し、白紙の状態で湧き上がる感性を表現することで、自分の作品ができる。
初心者の方が撮影した写真に、自分の枠を超えた素晴らしい作品を見ることがある。

感動がシャッターを押してくれる。

感動は瞬間に訪れる。自分に正直でないとその瞬間を味わえない。
うまい写真を撮ろうとすると邪魔な心が入ってくる。

撮影現場で構図を考えることから入ると、殻を打ち破れない。

多くの写真を見させていただき、構図以前の問題として、何に惹かれて撮ったのか曖昧な写真がある。
若い人には構図を気にするより感性で撮ることを勧めている。
感性が自然に構図を作ってくれる。主題に目がひきよせられれば成功。
構図にこだわると定型的な写真になり、整いすぎて面白みが無くなってしまう。
完成していないところに個性がある。未完成であるから面白さがある。
感性を磨くことについては ▶ こちらの記事もご覧ください。

主題を明確に


好奇心が旺盛なら主題はすぐに見つかる。
何でも気になったものを撮ってみよう

「しん」は一つ

あれもこれもと思うと主題がボケてしまう。

さっぱりの中に本質が見えてくる。

主題を1つに絞っていないと訴える力が弱くなってしまう。

右は紅葉と橋のどちらも入れたいが、主題が曖昧になってしまった。

作影意図が明確で主題がはっきり
しており、主題を補助する要素が
バランスよく配置され、心地良く
見えることが重要。

リバースフィルムで撮影したのでダイナミックレンジが低く、又ホワイトバランスも少し崩れている。

トーンカーブ、色相・彩度を調整し、紅葉の強さを増し主題を明確にした。



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沢山説明しようとするとうまく伝わらない。ポイントを絞ることが重要。

もっと見たいと思ってもらえる所に魅力がある。

例会等で主題は何か聞いてみると、これもあれもと沢山あげる人がいる。

関心が多いことは良いことだが、欲張りすぎて損をしてしまう。

シンプルであれば訴える力が強くなる。


オートフォーカスでも1点にピントを合わせ、主題を曖昧にしないようにしている。

失敗作

欲張り過ぎて何が主題なのかわからない。
人物なら、人物をもっと大きくしないといけない。
桜なら、桜をもっと大きく入れ、人物は点景にする。



構図は「しん・そえ・たい」で考えるとうまくいくと述べたが、映画で例えると、主役の魅力はもちろんのこと、個性ある脇役が主役を引き立てることがある。いつも同じ顔ぶれでは面白みがなくなってくるが、思いもかけないキャスティングが心をとらえることがある。

いくら構図を考えていても、撮影現場での感激にまかせ、その瞬間を捉えることを考える方がよい。

余り定型的な構図にとらわれず、自由な発想で、他にない構図を考えることもやってみよう。

「守・破・離」という言葉が好きだ

作例


ちょっと切り取り方を変えるだけで訴える力を強くすることができる。しかし構図にしばられるず定説を覆すことの方が面白い。

構図の話しを作例で説明する。

構図では「しん」を明確にし、画面のどこに配置するかが重要。

風景写真の構図は、自然の景色をどのように切り取るのかで決まる。

一般的に、黄金比とか3分割の交点4カ所に主題を置くのがよいと言われているが、余りこだわることもない。

私の場合は4分割の隅に置くこともある。


右は自転車と扉、レンガが人物を引き立ててくれている。



スロバキアの田舎でおばあさんを撮影しようとしていたら、子供が元気に飛び出してきてとっさに撮影した。

主役だけでなく、主役との対比があることで面白くなる。


写真は、目で見える範囲の中から画像を切り取る作業。

超広角レンズの場合には、人が一度に見る範囲を超えて切り取ることができる。

背景に何を入れるかが重要。


色による明確化




色の配置、大きさ、組合せも重要。

上は補色(反対色)の関係で、例えば赤に対して緑は極端に違った色になり、オレンジや赤紫は似た色になる。似た色で構成すると柔らかな雰囲気になり、反対色を配置するとメリハリがきき印象的になる。

「しん」に対し「そえ」は似た色で、「たい」は反対色を選ぶとよいとも言える。
どんな色を、どこに配色するかは色彩のセンスになる。

カラーグレーディングで
「しん・そえ・たい」を明確にして
主題を強調できる。

カラーグレーディングについては
▶ こちらの記事をご覧ください。

放射線構図、S字構図、額縁構図等


構図には放射線構図、S字構図等がある。













右は三角構図



木の幹の造形を活かしてポートレート撮影を行なった。



S字の構図でモデルを魅力的に、セクシーに表現できる。

魅力的なポートレート撮影、ポーズについては
▶ こちらの記事をご覧ください。


額縁構図







主題を中心に持ってくる日の丸構図はよくないと言われているが、主題が強い場合、中心に持ってくることで強さが強調される。




DSC_0004w花をセンターにもってくると、
標本写真になりがちだが、
右は「そえ」や「たい」を入れることで、作品に仕上げた。




強烈な赤色を強調する為、塔を真ん中に持ってきて、塔を少し斜めから観ることで、又、背景の山を中心からずらすことで適度にバランスを崩した。



主題をセンターから少しずらすことで、面白みや動きが出る。






右はパターンの美しさが「しん」となり、周りの木々が安定感を出しているが、「たい」の小さな木を中心から少しはずすことで適度にバランスをくずしている。

静的な静けさの中にリズム感が感じられる。

風景写真の構図


風景写真では水平線を画面のどこに入れるのかが重要で、真中近辺に入れると画面が分断されてしまうので一般的には避けた方がよい。曇りの日には空を入れない方がよい。












風景写真の撮り方については こちらの記事をご覧下さい。



人物写真の構図


人物写真では、当然人、特に顔をどこに置くかが重要になる。

右は一般的な配置で、三分割の交点に顔を置いた。

「そえ」は本になり、「たい」は背景の電車になるが、電車をもう少しボカして弱くした方がよいかもしれない。

一般的に、主題に対し
「そえ」や「たい」は余り目立た
ない方がよいが、主題が強い場合
強い「そえ」や「たい」を持って
くることで主題をより強調できる
ことがある。



_1170828
Nikon D850、28mm f/1.4E




Nikon D850
28mm f/1.4E
絞りF3.2





ポートレートの場合、ポーズや構図に余りこだわらず、モデルに合わせた自由な発想で写真を撮っていくのがよい。
詳細は こちらの記事をご覧下さい。

NikonD500+16-80mm
Nikon D500、16-80mm


ポートレート写真の構図は、当然人物が主役になり、画面のどこに置くかがポイントになる。

良い表情、良いポーズをものにするには、良いと思った時にはシャッターが切れていないといけない。構図は自然とついてくる。

直感は子供の方が優れている。怖さを知らなくなると、不完全さを認識しなくなると直感は失われていってしまう。もうこれでよいと思うと直感は退化していってしまう。もっと良い写真を撮りたいと思い、訓練すると、良いと思った時には既にシャッターを押しているようになれる。

初めて会うモデルはどんな人なのか、うまく話しができるのか、どう撮ればよいのか、不安になるが、それが直感をもたらしてくれる。

脇役、背景を大切にしよう。

優れた映画を見ると、主役の魅力が素晴らしいが、脇役の演技、ロケーション(背景)により、主役の魅力が引き立てられていることが多い。

芝居や映画を見ると、「間」が重要なのがわかる。写真でも同じで「間」が魅力を増してくれる。
空間的な「間」と時間的な「間」がある。

写真は一瞬を切り取る作業。時間的、空間的ストーリーを頭に描き撮ってみよう。良い作品は時間の、空間の流れを感じさせてくれる。

良い写真には時間的、空間的な広がりがある。

余りにも説明しすぎないこと。説明しすぎると思いが伝わらない。むしろ想像してもらう楽しさを残すこと。描写されていないところに面白さがある。(ここでは作品撮りを前提に述べている。)

ちょっとずらすと面白みが出る。

人物を点景に入れると、風景の大きさがわかる。又、生活感が出て良いことが多い。

スナップではその場の雰囲気を重視し、特に主題を明確にしない場合もある。



予測にもとづいて構図を決めることもある。ここに誰か来てくれるとよいと思い、じっくり待って撮ろうとするが、誰も来てくれないこともある。

右は左に人を配置したくて待っていた。「しん」と「たい」を両端に置いた。

一般的に、画面端に「しん」を置くのはよくないが、右の場合、水に映った灯りの「そえ」と「しん」が一体となり強いのでよいかと

ちなみに、スローチャッターで人物の動きを表現した。
スナップ写真については こちらの記事をご覧下さい。

余りにも安定した配置は面白みがなく、不安定な中にひきつけるものができることがある。

中判に150mmレンズを付けていて、赤いマフラーとコートの色が美しかったので撮ろうとしたら、最短距離が長い為にピントが合わず、又画角が狭すぎた。やむを得ず奥にピントを合わせたところ、マフラーが美しくぼけ、冬の高山のイメージを表現することができた。

「しん」を大きくするのが通常だが、この場合はその場の雰囲気を活かした。

Nikon Z7
20mm f/1.8G、絞りF10



縦位置と横位置では構図が変わってくる。

この場合はモデルの位置を端に置いた。

WELCOME



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