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写真撮影に失敗した場合、大事な写真は何とかしなければならない。

仕事では、クライアントが望む写真を撮れなければ、次の仕事が来ないことを覚悟しないといけない。
失敗する可能性が低い、使い慣れたカメラを使い、設定を変えることはせず、メインレンズを付けっぱなしにしてアルミケースにしまって、いつでも持ち出せるようにしている。

それでも、失敗した場合には、後処理でなんとかしないといけない。



ピンぼけ写真の救済


ピントが甘い写真になってしまい、重要な顔の部分を処理し、救済することにした。

元画像の顔の周辺をコピーし、コントラストを上げ、シャープネスを強くかけた。肌が荒れないよう、しきい値を大きめにしたが、それでもノイズがのっている。(下の左)

「全てのレイヤーマスクを隠す」レイヤーマスク(注*)を作成し一旦元の状態に戻す。

白のブラシで画面をなぞると、その部分のレイヤーが表示される。シャープにしたい部分をなぞればよい。黒のブラシで元に戻すこともできる。

透明度、ブラシの大きさ、ブラシのボカし具合を変え、全体の調子を見ながら調整する。
部分的にノイズを加えつながりに違和感が無いようにする。

最後に各レイヤーの透明度、レイヤーマスクの透明度を調整し、全体に違和感が無いように調整する。



さらに、新規レイヤーを作り、頬の部分に紅色を加え、口紅を鮮やかに塗り、レイヤースタイルをソフトライトにした後、透明度を調整した。最初は派手に塗ってもかまわない。

顔のコントラストを上げる為、新しいレイヤーをもう一つ作り、顔の影の部分に濃い肌色、明るい部分に白色を塗り(派手に塗ってもよい)レイヤースタイルをソフトライトにした後、透明度を調整した。

全体にノイズを適度に加えた。ノイズによりシャープに見えるようになる。

最後にレイヤーの透明度を調整し、彩度を少し上げ、シャープネスをかけて仕上げた。

100人以上出席するパーティーの撮影では、超VIPは撮影漏れがないように注意するが、他のVIPの中で撮れていない人がでる時がある。万が一の為に全体を何枚か撮影しているが、その中に写っていれば、拡大して使用することになる。画素数が印刷品質に足りない場合はなんとしてでも画像品質をあげないといけない。上の方法でも良くならない場合は、最後の手段で、ペンタブレットを使って描画することになる。
ポートレイト写真の画像処理については ▶ こちらの記事をご覧ください。

(注*)「全てのレイヤーマスクを隠す」レイヤーマスクの作成
画面上のメニューの「レイヤー」の「レーヤーマスク」から「全てのレイヤーマスクを隠す」を選択。
Optionキーを押しながらレイヤーマスク追加ボタンを押してもよい。
レイヤーマスクを作成してから、マスクパネルにある反転ボタンを押してレイヤーマスクを反転させてもよい。Command + i でレイヤーマスクを反転させることもできる。

レイヤーマスクが黒色になり、この状態ではこのレイヤーは表示されず、白のブラシで画像を塗ると、このレイヤーが表示される。

ブラシの大きさ、ボケ、透明度を調整するとやりやすくなる。

マスクパネルで、マスクの濃度の変更、境界のぼかし、色域指定等も行える。

反対に手ブレを積極的に作品づくりに活用する手もある。手ブレや被写体ブレ(動体ブレ)を余りにも恐れても面白くない。ブレにより動感表現も面白い。

どうしても失敗作が多くなるが、そんなことを気にせず沢山撮影して良いものがあればよい。

右下はぶれた写真3枚を合成して仕上げた。

スローシャッター、スローシンクロについて詳細は こちらの記事をご覧下さい。

行灯の光だけで撮影。

積極的に被写体ブレ、手ブレ、ピンぼけを活かした。

Nikon D7200
35mm f/1.8G
絞りF2.8
シャッター速度1/25秒
わざとカメラを振っている。


暗い場所での撮影のせいか、ピンぼけになってしまったが、面白い効果が出たので、このまま作品にした。

Nikon D7200
35mm f/1.8G
絞りF2.8
シャッター速度1/60秒


白飛び、黒つぶれした部分の救済


露出オーバーやアンダーで、
白飛びや黒つぶれしてしまった部分にはデータが無く、後処理でどうしようもない。











右は Nikon 1 でJPEGで撮影したデータで、ヒストグラムを見ると白飛び、黒つぶれが起きており、橋の上部とその下の影の部分を調整する。まずは16bitのTIFFデータに変換して画像処理することにした。

ヒストグラムのRGB各色毎に入力レベル、出力レベルを調整することである程度の調整ができる。

土色の方がよいので、特定色域の選択で、白色系を選択し、ブラックを上げ、シアン、マゼンタ、イエローを調整して白色の部分を土色にした。色域の選択でハイライトを選択し、レンズフィルターをかけてもよい。(下の画像)



























黒い部分は完全につぶれていないので、レベル補正の出力レベルのスライダー左(黒レベル)をRGB(レッド、グリーン、ブルー)毎に調整し、土色にした。

空と緑がくすんだので、彩度を調整した。

画像をクリックすると拡大画像が開く。

_DSC0022-1_DSC0022-1






















室内灯だけで撮影したら鼻にテカリが出た。
白飛びした部分にはデータが無く救済することにした。

撮影時に白飛びさせてしまうと通常の処理では救済できない。
詳細は ▶ こちらの記事をご覧ください。

色の補正


色がおかしいと感じた場合には、
オートカラー調整や自動カラー補正等ソフトで調整してみるのも一つの方法。

右は古い写真プリントをスキャナーで取り込んだが、変色していたので
スキャナーのソフトで退色復元したらうまくいった。

小さな白点が多くあったので、
Photoshopのスポット修正ブラシで調整した。

ポートレートの肌の色調整は
▶ こちらの記事をご覧ください。


右はソフトフォーカスフィルターを使って撮影した画像で、色収差が出て、縁に緑色があるので補正した。グリーンフリンジやパープルフリンジとも呼ばれる。

「色相・再度」の調整レイヤーを作成し、グリーン系を選択、彩度を極端に落とし、必要があれば色相、明度を調整する。

画面全体のグリーン系が影響を受けるので、レイヤーマスクを反転させ、一旦調整レイヤーの効果を無くす。白のブラシで、色収差が出ている個所をなぞると、この調整レイヤーの効果が現れる。簡単な操作で色収差を補正することができる。



Photoshopのレンズ補正でフリンジの調整もできる。

露出の失敗の救済


コンパクトデジカメの露出補正ダイヤルが意図せず動いてしまい
-3EVの補正で撮影してしまった。幸いRAWで撮影していたので
RAW現像時+3EVしたが、ピクセル等倍で確認するとノイズがのっている。

ノイズの軽減処理を行ったが、未だノイズが気になるので、全体にソフトフィルターをかけた。

「全てのレイヤーマスクを隠す」レイヤーマスクを作成し、一旦元の画像に戻し、境界の部分を残し白のブラシで画像をなぞり、ソフトにした。

余りやり過ぎると、階調性が無くなり、非現実的な画像になってしまうので、適度な処理が望ましい。

最終的にレイヤーの透明度を調整して仕上げた。

露出がプラス側にずれていた場合、白飛びした部分にはデータが無いので、画像処理で調整できない。白飛びの修正は上を参照

右は、夜の撮影の時、モードダイヤルが動いてしまいマニュアルになっているのに気が付かず、極端なアンダーになってしまった。

ISOオートに設定していたので、ISO 3200 まで自動でアップし、かろうじてデータが残っていた。RAW現像時プラス2EVしたが、ノイズが大量に発生して画像が荒れ使えない。


昼下見した際、ほとんど同じ位置で撮影した画像があったので、歪を調整し、上の画像に重ね、HDR処理で修復した。



メリハリの無い写真の救済


新緑の頃信州をドライブすると緑が目に飛び込んでくる。

記憶では、バックが暗く、主題の柿の木が逆光に光っているイメージだったが、写真を見ると見栄えがしないのでイメージに合うように画像処理した。

Nikon D3x
24-70mm f/2.8G
ピクチャーコントロール:ニュートラル


(追記)
最新の Capture NX-D で現像し直し、ピクチャーコントロールを風景にすると良くなると思うが、画像処理でどうなるのかやり直してみた。
ピクチャーコントロールがニュートラルなので後処理耐性に優れている。


画像をクリックすると拡大画像が開く

リバーサルフィルムで風景を撮影していた人にとって、デジタル写真は色のりが悪いと思う人がいるが、ピクチャーコントロールを調整したり、画像処理で色や明るさの調整ができ、ここでは画像処理でベルビア風にしてみた。

曇り空の雪景色はコントラストが悪くメリハリが無い。少し太陽が見えたので撮影したが、それでもメリハリに欠ける。





画像をクリックするとA3プリントサイズ相当拡大画像が開く
Nik Collection の Sharpener Pro と、Frequency Separation Method でハイパス・フィルターをかけた画像の不透明度を各々30%にし、統合レイヤーを作成してスマートシャープをかけ、わずかに青のカラーフィルターをかけ完成させた。



印象的な風景に感動して写真を撮って、帰ってから見てみると印象と異なることがある。

ホワイトバランスをオートで撮ると、夕焼けが赤くない場合がある。

ホワイトバランスを調整し、明暗差をHDR (High Dynamic Range) 処理し、人物を明るくし、空の部分を彩度調整し強調した。






イメージ通りの写真にならなかったので、古いカメラ・フィルムを模倣して迫力を出した。







山と空の明るさと地面と木の明るさの差が大きいので、段階露出してHDR処理した。
GoogleのNik CollectionのHDR Efex Pro 2を使った。










風景写真の画像処理テクニックは
こちらを参照下さい。




上はオリジナル画像で、朝もやの為不鮮明になっていて、このままでは作品とならない。

レイヤーをコピーし、レベル補正で主題となる部分を見ながら白レベル、黒レベルを調整しコントラストを上げた。(上の右)

レイヤーマスクを追加し、白飛び、黒つぶれしている部分を黒のブラシでなぞり、全体的に霧の雰囲気を残すようにした。


ノイズ低減処理



画像をクリックすると拡大画像が開く
右はフィルムスキャナーで取り込んだ昔のデータ(処理後)だが、今見てみるとノイズがひどい。(拡大画像:下の左側)

元画像を8つコピーし、各々1ピクセルづつ上下左右、斜め右上、右下、左下、左上にずらし、透明度を調整してノイズを目立たないようにした。

最近のデジタルカメラで撮影した画像ではこれでほとんどノイズ処理ができるが、スキャナーした古いデータでノイズが大きいため効果が少ない。

Photoshop CS5.1でノイズ除去し、さらにソフト処理をした。これでほとんどノイズが目立たなくなった。



ノイズ処理は、必要な場所に最低限の処理をするのがよい。
画像をコピーし、コピーしたレイヤーにノイズ除去、場合によりさらにソフト処理をする。レイヤーマスクを作り、ノイズ処理が必要無い部分を黒のブラシで塗って効果を薄める。
ノイズ処理の部分が多い場合には「全てのレイヤーマスクを隠す」レイヤーマスクを作成し、一旦元の状態に戻し、白のブラシでノイズ処理する部分を塗る。
最後にレイヤーの透明度を調整し、ノイズ処理のし過ぎをなくす。

私はノイズをほとんど気にすることがなく、又ピクセル等倍で粗探しをするのは好きではない。写真はA4サイズ以上にプリントして確認している。

この手法はモアレ除去にも使える。
残念ながら? Nikon D800E でモアレの出たサンプルが撮れず、処理例が示せない。
モアレ、偽色の詳細は こちらの記事をご覧ください。

右はフィルムカメラで撮影し、フィルムスキャナーでデジタル化したが、高感度フィルムだったのでノイズが激しく、又、体育館の照明により色かぶりしていた。

Photoshopでノイズ軽減し、全体をぼかした後、部分的にぼかしを無くした。フィルムの粒状感は残すようにしている。

ホワイトバランスで色かぶりを無くし、色相・彩度で彩度を少しあげた。

右は昔撮影した画像で空の部分のノイズが多かったので、Nik CollectionのDfine 2でノイズ低減した。

右の画像をクリックすると、拡大画像が開く。



ライトルームでは強力なノイズ低減処理ができるが、余りやり過ぎるとディテールが失われるので、適度に処理することが望ましい。
Nikon D5 で夜景の桜を撮ってみた。24mm f/1.8G, ISO 102400
ライトルームの使い方は詳細は ▶ こちらの記事をご覧ください。

_D5C2573Nikon D5 の最高感度 ISO 328万でどんな画像が得られるのか気になり撮影してみた。

何が写っているのかかろうじてわかるので、用途によっては使える。

ノイズが多いので、上と同じような処理をした。

Micro 60mm f/2.8G
絞りF8


ライティングの失敗の画像処理


直射日光が顔に当たるような場合、コントラストを調整し、陰の部分を和らげるとよい。



右はフラッシュを弱くたいたが、ランプの光で人物が暗くなってしまった。全体を明るくしただけでは、良くならないので、人物とバックを分けて処理することにした。

まず人物を明るく修正した。

顔の肌を修正するため Frequency separation method(周波数分離方式)を用い、高周波成分と低周波成分を分けて処理し、高周波成分を残し低周波成分のみにボケをかけ、肌のテキスチャを残しながら肌を滑らかにした。

自然な感じの美肌処理や、肌荒れの調整、ライティングの補正を行う究極の方法で、つるつる肌にせずに肌の調整ができる。

人物を明るくし、デジタルメイクを施した。

























結婚式の写真などで、スポットライトが顔に当たる場合や、強力なフラッシュを使って撮影すると、大きな影が出てしまうことがある。又、フラッシュにより顔に立体感がなく、平面的になってしまうこともある。

右はダウンライトで顔に影が出たので修正した。

上記の詳細は こちらの記事をご覧下さい。

広角レンズの歪の調整


広角レンズ、超広角レンズで人物を撮影すると、歪の影響で、顔がゆがんだり、顔が大きく写ったり、足が短く写ってしまうことがある。

広角レンズの使い方に慣れていなければ、人物写真は中望遠レンズで撮影する方がよい。

広角レンズで立ったままの目線でファインダーをのぞいて撮影すると、足が短くなってしまう。

カメラを構える位置を撮影範囲のボディの中央で構えるか、足まで入れずに撮影するのがよい。

Photoshopで遠近法の切り抜きを使うと、遠近法を変えてレンズの歪を調整できる。

右は調整していない。


失敗しないコツ


仕事では失敗すれば次の仕事が無いことを覚悟しないといけない。撮り直しはできない。時には撮影対象者が部屋に入ってきたと思ったらすぐに出ていってしまい、それで終りということもある。撮り逃ししないように万全をきす。言い訳は通じない。

ここでは作品撮りを前提に説明する。

撮影チャンスはトッサに訪れる。

右はお茶屋から着物姿の女性が出てきた一瞬を撮影したが、暗い撮影条件だったので、被写体ブレがあり、ピントも良くなく、奥に合ってしまった。

マニュアルフォーカスで2mにピントを置いていた。シャッターチャンスを重視する為電源は撮影中オフにしない。

あきらめてはいけない。女性が一瞬でいなくなった後、提灯にピントを合わせ背景だけを撮影しておいた。後処理で提灯を入れ替え、動感表現した作品として成り立った。


画像をクリックすると部分拡大画像が開く
せっかく撮影に行ったのに、何も撮るものがない。そんな経験が時々ある。

こんな時には、普段より違う視点で見てみると撮るものが見つかることがある。

右は京都を散歩していたら、特色のある物体が目に入り、ライトの笠とバックの造形、模様の美しさを表現してみた。

スランプ、マンネリからの脱出については ▶ こちらの記事をご覧ください。


画像をクリックすると拡大画像が開く
オーストリアの教会を訪れた時に、その壮大さに感激したが、持っているレンズは広角側24mmまでしかなく、撮影場所が限定されて壮大さが表現できない。

周囲を8枚ほど撮影して、後で手動でパノラマ合成した。実際は横長の3枚を使い、真ん中の画像をメインとし、上下を足してく感じで追加した。

16mm相当の画角になった。

尚、マニュアル露出で撮影しておくとオートで調整されず、見た時のまま撮れる。


_1170521絶対やってはいけない失敗は、撮影データを無くすこと。

フォトグラファーにとって最も重要なのは撮影データ。データを失えばどうしようもない。

撮影直後、同時記録したダブルスロットのメディアは別々の所に入れ、一つは必ず身に付けるようにしており、何があっても一つのメディアが残るようにしている。又、できるだけ早く(なるべく撮影現場で)外付けハードディスクやSSDにバックアップを取るようにしている。

Think tank photo Stuff-it! は小さなポーチだが、歩いたりしゃがんだりする時にじゃまにならないのがよい。メディアケースを中に入れ、紐の端をクリップでポーチに取り付けており、落下事故を防いでいる。

海外では特に、撮影中機材の盗難に気をつける必要があり、ウエストバッグが役に立つ。

RAW現像、画像処理


失敗した写真もRAWで撮っておけば救済できるケースが多い。

RAWデータは撮像素子に記録された情報を生で記録したデータで、カメラに記録されたフルデータと言って良い。

JPEGデータはカメラ内でRAWデータから加工された情報で、
8bit(256階調)に縮小され、データ量が小さいが、撮影時の多くのデータが失われており、後処理耐性が低い。

12bitでは4096階調、14bitでは16384階調となり、少なくとも12bitで撮影し、16bitのTIFFデータにRAW現像、画像処理し保存するのがよい。

RAW現像、画像処理ソフトの詳細は こちらの記事をご覧下さい。

要望により拡大画像を載せていますが、低画質画像です。
著作権侵害は犯罪です。法的措置を講じています。
Feature
D850 を4ヶ月使って

_1170945
ニコン D500 は銘機
D500
Nikon D5
Nikon Df
Nikon
Leica Q
Leica
ニコンのミラーレス
Leica
単焦点レンズ
NikonD5+105mmF1.4
広角、超広角レンズNikkor 24mm F1.4 望遠レンズ
標準レンズ
_D7A2614-w
大口径ズームレンズ
レンズの使い方
Leica
ポートレート撮影
ポートレート
ポートレートレンズ
ポートレート
ライティング
夜のポートレート
魅力的なポーズ
ポートレート
デジタルメイク
風景写真
スナップ写真
旅写真
ライカで京都
モノクロ写真
Nikon D3
簡単なRAW現像

Gallery


ディスプレイを確認下さい。色調整の方法は こちらをご覧下さい。

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