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Leica Summicron F2ライカMモノクローム(以下MM)はモノクローム専用カメラで、ローパスフィルターだけでなくカラーフィルターも無いCCDにより、極めて解像度の高い画像が得られる。

一般的なカメラでも、カメラ内でモノクロ写真にすることもできるし、撮影後カラー画像をモノクロにすることもできる。

モノクロ写真の撮影方法、後処理の方法、プリント方法等について述べる。



Leica M Monochrom
Summicron 50mm F2
絞りF3.4










モノクロ写真撮影方法


モノクロ(モノクローム、白黒写真)は、当然のことながら色が無く、モノトーンで、つまり明るさの変化で表現することになり、言い換えれば光を表現していると言ってもよい。

このことから、モノクロ写真の撮影は、光を読めるようになれば良いモノクロ作品を作ることができる。

一般的に明暗差が大きい場合の方がモノクロ写真に良いが、後処理で色毎に明るさを変えることもできる。詳細後述。

右は朝日が差し込む嵯峨野の竹林。
クリックして拡大画像を見ると人の大きさに対し、竹林の高さがわかる。

モノクロ写真の撮り方は、色の無い世界、つまり光を読んで撮影する。

Leica M Monochrom
Voigtrander 21mm F4
絞りF9.5

モノクロ写真が撮れるようになると、カラー写真でも光を読んで撮影でき、良い写真が撮れるようになる。

カラーで撮影した写真をモノクロにするには、RAW現像時にモノクロにすると高画質な画像が得られる。詳細下記

モノクロ写真の魅力


モノクロ写真は、カラーに比べて情報量が少ないのに、何故惹かれるのだろうか。

モノクロの魅力は、シンプルに、ストレートに物の本質が伝わり、強く心に訴えることができるということか。

昔コダックのモノクロフィルム
トライXで撮影した写真をフィルムスキャナでデジタル化した。




デジタルカメラでもモノクロ写真を楽しむことができる。
カメラの設定をモノクロにする場合と、カラーで撮影した画像を後処理でモノクロにするやり方がある。



上の左側はアメリカのミネソタ州でお世話になった方の自宅を訪問した際、窓から差し込む光で撮影した。

この1枚で彼の優しさ、フレンドリーな人柄、知的さがわかるような気がする。

全体をセピア調にし、衣類をモノクロのグレーにした。

右側はドライバー宅を訪問した際、玄関に出迎えていただいた奥さんと母親。

Photoshopの白黒調整レイヤーで着色を選択しセピア色にした。ラフモノクローム調にして粒状性を出した。










右はお二人にお願いして撮影させていただいた。 


スナップ写真をモノクロにすると、単純化された中に強さを感じる。













パートカラーにした。


モノクロのポートレイト写真

Nikon D750
35mm f/1.4G、絞りF2.8





セピア色にし、一部の色を残している。

Nikon D500
50mm f/1.4D、絞りF2.2























ファッション写真をモノクロにするのも場合により趣きがある。
Nikon D3X、24mm f/1.4G、50mm f/1.4G




右は突風に驚いたモデルの顔を強調する為、顔のカラーを残した。
Photosop CS6で「着色」をチェックして、セピア色にした。
拡散光彩フィルターを併用している。

モノクロ写真の基礎


デジタルカメラの撮像素子はカラーを記録することができず、3色で記録された撮像素子の情報を合成してカラーにしている。

カラー写真はRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色に分離することができ、チャンネルを表示して、各色の濃度を見ることができる。チャンネルの明度を変えることで、カラーフィルター効果を与えることができ、色毎に明るさを変えることができる。

下の右は普通にモノクロにした画像。





上の左はブルーを明るく、レッドを暗くした。右はブルーを暗く、レッドを明るくした。

モノクロ写真作成ソフト


カラーで撮影した写真をモノクロにするには、RAWで撮影して、RAW現像するのがよく、記録された全部の情報を元に、作画意図に向いた高画質な画像を得ることができる。

ニコンの Capture NX-D ではRAW現像時ピクチャーコントロールをモノクロームにすればよい。

コントラストを少し上げた。

Nikon D7200
16-80mm f/2.8-4E
ニコン Capture NX-D使用


Capture NX-D の使い方については ▶ こちらの記事をご覧ください。


Silver Effect Pro 2 でRAW現像したTIFF画像を開けて、モノクロにすることもでき、コントロールポイントで部分的な処理が行える。

Kodak TX400 のフィルムシミュレーションでモノクロにした。

Silver Effect Pro 2 には多くのプリセットがあり、明るさ、コントラストからざらつき感等多くの調整が行なえ、フィルムシミュレーションも18種類ある。

Photoshop 等にプラグインして使うようになっているが、単独でTIFFファイルを開き処理できる。

Photoshop Camera Raw ではHSL / グレースケールのグレースケールをチェックすると、グレースケールミックスでレッドやイエロー、ブルー等の濃度を調整できる。

画像処理ソフトを使って簡単にモノクロ写真にすることができ、フィルター効果(RGBの濃さ)を調整することもできる。

Photoshop CS や CC ではチャンネルミキサーのモノクロにチェックすると、レッド、グリーン、ブルーの濃度を調整できる。新規調整レイヤーのチャンネルミキサーを使うと、何度でもやり直しができるのでよい。

右の写真をモノクロにしてみた。





Photoshopの調整レイヤーのチャンネルミキサーでモノクロにチェックし、プリセットのレッドフィルターを付けたモノクロを選んだ。

Nikon D3X、70-200mm f/2.8G


プリセットには赤外線写真をシミュレートしたモノクロを含め色々あるので、試して、合うのを選ぶことができる。


























元画像はカラーで迫力が無い。

Camera Rawで現像の時、HSL/グレースケールでグレースケールをチェックしモノクロにした。
トーンカーブでシャドウを暗くした。
グレースケールミックスで、色毎の土色や緑の部分を暗くする為、レッドとグリーン、イエローを暗くした。
効果で粒子を加え、ラフモノクローム調にした。
Photoshopのフィルターの描画で逆光を選択し、林に差し込む光を表現した。

高画質モノクロ写真の作成はRAWで行うことが重要。

JPEGは8bit(256階調)しかなく、カメラが記録したデータの多くが失われる。RAWで撮影した後16bit(65536階調)にすることで、画質劣化をほとんど無くし後処理ができる。

人間の目は256階調以上を識別することはできないと言われているので、最終的にJPEGに変換して出力してもよい。

RAW現像、画像処理の詳細は こちらの記事をご覧下さい。

モノクロのプリントは Epson SC-PX5VII で行っている。ペーパーは絹目調か和紙のアワガミファクトリー製を使う。
エプソンの Velvet Fine Art Paper は、コットン100%のマット紙で表面に品のよいテクスチャーが施されている。
三菱製紙の「月光」は、昔モノクロフィルムの現像で使ったことがあり、バライタ調の風合いに仕上げることもでき、今度使いたい。

(追記)Epson カラリオ EP-10VA 購入
A3複合機で6色染色系インクを使っており、グレーインクの採用で、モノクロームも階調性に優れ、黒の締りも良い。光沢感に優れており、顔料系とは異なった良さがあるが、マット紙を使用すると落ち着いた写真も得られる。

GoogleのNIK Collectionが無料になり、豊富なフィルターやプリセット、フィルムシミュレーションがあるので、Photoshopのプラグインに加えた。無料と思えない程多くの機能があり、調整ができる。ニコン Capture NX 2 にあったコントロールポイントを使って部分的な調整もできる。

Silver Efex Pro 2 のプリセットを使うと、サンプル写真の中から、気に入るものを選択するだけで、簡単にカラー画像をモノクロにすることができる。

ファイン・アート・プロセスを採用した。


古い写真のイメージでセピア色にした。



Nik Collection の Silver Effect Pro 2 を使い、下の左はアグファ APX Pro 100 のフィルムシミュレーションを適用し、レッドフィルター効果と粒状性を加えた。

右はセピア色のプリセットを適用した。






Nikon D800E
Ai-S 20mm F3.5 で撮影



Nik CollectionのSilver Effect Pro 2を使い、モノクロ化し、パートカラーとした。



こちらは粒状性のあるラフモノクローム調にした。

Nikon D810
24-70mm f/2.8E VR
トリミングし一部を表示


下記Nik CollectionのSilver Efex Pro 2のプラグインを使い、プリセットから増感処理を選択した。


古いカメラ・フィルムをシミュレーションした後、増刊処理したモノクロ写真風にし迫力を出した。





美瑛
クリックするとA3プリントサイズ画像が開く
雪原を撮影した写真で、元々色がほとんど無くモノクロに近い。

元画像にNik Collectionの
Silver Efex Pro 2の高ストラクチャー画像を重ね、レイヤーの透明度を30%にした。


























雪の北海道だが、きれいなイメージになっていないので、ハイキーで仕上げた。
背景をコピーしたレイヤーを作り、彩度を下げ、レイヤーの描画モードをスクリーンにして明るくした。
Silver Efex Pro 2の高ストラクチャー画像を重ね、レイヤーの透明度を50%にした。
右をクリックすると、拡大画像が開く。







イスタンブールの繁華街で、色調・彩度調整で色彩の調整にチェックをし、彩度を下げてセピア色にした。

路面電車の色を少し残した。




レトロな雰囲気を出すため
Photosop CS6で「着色」をチェックして、セピア色にした。




一部カラーを残し、全体をセピア色にした。




冬の寒さを表すため、シアン色に仕上げた。





雪景をカラーで撮影したが、モノトーンになった。

和紙のプリンター用紙にプリントする趣がある。









Nik CollectionのSilver Effect Pro 2 でモノクロにし、
フジ ネオパン ACROS 100のフィルムシミュレーションした。





右側は一部をセピア色にして雰囲気を変えた。

左側は、昔の高感度フィルムの粗粒子の雰囲気を出したラフモノクローム風に作画してみた。

彩度調整で色彩の調整をクリックすると、セピア調やシアン調の色に統一することができる。

ライカMモノクロームは、カラー写真を撮影することはできないが、暖色系にした後、一部を薄いピンクに着色し、銀残し(ブリーチバイパス)風にした。


Summicron 50mm F2
絞りF4.8






ポートレイト写真では「銀残し」(ブリーチバイパス)と言われる技法を時々使う。詳細は こちらをご覧下さい。

軟調でハイキーにしてソフトな感じを出した。




Nik CollectionのSilver Effect Pro 2 でモノクロにした。

上の左はフジ ネオパン ACROS 100、右は Kodak 100 TMAX PRO をシミュレーションした。


モデルの雰囲気を出す為アンバーな色にした。



こちらは柔らかい雰囲気を出す為肌の色を少し出した。




行灯の光だけで撮影。

Nikon D7200
35mm f/1.8G
絞りF2.8


暗い場所での撮影のせいか、ピンぼけになってしまったが、面白い効果が出たので、このまま作品にした。






Nikon D810
58mm f/1.4G


















モノクロのヌード・アート写真については
こちらの記事をご覧下さい。

モノクロのポートレイト写真で、特に肌が白い人の場合、血管が目立つことがある。又カラーよりも肌の荒れが目立つこともある。

画像処理で肌を滑らかにすることができるが、肌のテクスチャが無くなるようなやり方は好ましくない。

肌の処理に frequency separation method(周波数分離方式)を使うと、高周波成分と低周波成分を分けて処理し、肌のテキスチャを残しながら肌を滑らかにできる。自然な感じの美肌処理や、肌荒れの調整、ライティングの補正を行う究極の方法。

詳細は こちらの記事をご覧下さい。

モノクロ写真に適するカメラ


Leica Summicron F2ライカMモノクローム(以下MM)はモノクローム専用カメラで、「Leica」のロゴは無く、表示もほとんど目立たない。まさにステルスカメラという感じ。

MMは一つ一つの画素が、補完されることなく、直接データとして活かされるので、高い鮮鋭度が得られる。

雪のお正月
京都では三が日雪が降り、市内でも
20cmを超える積雪になった。

Leica M Monochrom
Summicron 35mm F2 ASPH







クリックするピクセル等倍画像が開く


LEICA SUMMICRON-M
f2/35mm ASPH.
絞りF6.7

太陽光が当たっている部分と、影になっている部分の明暗差が大きな条件だったが、暗い部分の階調性もよく、黒の締りがよく、強い写真になった。

Leica M Monochrom で撮影した
ヌード・アート作例は


Leica_QL1020114w

ライカQ

カメラのJPEG設定をモノクロにした
JPEG画像

コントラスト中高、
シャープネス中高

L1020114w右はカラーで撮影した画像を
Photoshopの白黒調整レイヤーで
モノクロにした。


フルサイズ24メガピクセル
28mm f/1.7 Summilux ASPH.
EVF内蔵




















L1020114w
カメラの設定をモノクロにして撮影
コントラスト 中高、シャープネス 中高


Leica_X_113
DSC_0004w
クリックすると拡大画像が開く


ライカ X (Typ 113)  
made in Germany

センサーはAPS-Cサイズ1600万画素
ズミルックス f1.7/23mm ASPH搭載

JPEG 白黒 High Contrast で記録


同時記録したDNG RAWデータを
Adobe Camera Raw で現像時
グレイスケールにし、
コントラストを上げてみたが、
上記のようにシャープな画像は得られなかった。

カメラ内画像処理がよいのかもしれない。


DNG RAWデータを
Adobe Camera Rawで現像
Photoshop CS6 でモノクロ化
トーンカーブ調整

カメラ内でモノクロームにした方が良い結果が得られるように思えるが、画像処理の能力の差なのかもしれない。

Leica_X

このカメラは気に入ったので、日常使用で目立たないブラックを追加購入した。

Photoshopでモノクロ化
パートカラーにした。

絞りF3.2


ライカについては
こちらの記事をご覧下さい。






どんなカメラでもモノクロ写真は撮れるが、Nikon Df は階調性に優れた高画質の画像が得られるので、モノクロに適する。

奥三河の花祭を撮影
歴史のある祭りをモノクロにすると良い感じになる。

monochrome

Nikon Df
Carl Zeiss Planar 50mm F1.4
絞りF5.6

右をクリックすると拡大画像が開く


このカメラ、レンズは質感表現に優れる。

DSC_0004w
クリックすると拡大画像が開く
ニコン D750 に 28mm f/1.8G 1本の軽量な組み合わせで散歩。

ピクチャーコントロール
「モノクローム」
JPEG画像

28mm f/1.8G、絞りF4
ハイライト重点測光



DSC_0004w
クリックすると拡大画像が開く
Nikon D750 で撮影

RAWデータを Capture NX-D で
現像時、ピクチャーコントロールを
モノクロームに変更した。

フィルター効果を与えることができ、
又着色することもできる。
これは黄色の着色を施した。

RAW現像については
こちらの記事をご覧下さい。

LumixGX720002

LUMIX GX7 Mark II
単焦点ライカレンズキット
15mm F1.7、
42.5mm F1.7(85mm相当)
使用


0002




0002お初天神夏祭り













フォトスタイルをL.モノクロームにした。フィルター効果を加えることも可能。ラフモノクロームやダイナミックモノクロームの画像効果を与えるクリエイティブコントロールもある。

J3+10-100mmNikon 1 J3、10-100mm f/4-5.6 で撮影したRAW画像をCapture NX-D ベータ版で現像
ピクチャーコントロールをモノクロームに変更

クリックすると拡大画像が開く。



Nikon 1 J1、10mm f/2.8 で撮影


_DSC1032wDSCF7698w

Fujifilm X-E1 に
XMマウントアダプターと
LMリングを付け、
ライカ エルマー 3.5cm F3.5 を付けた。

このレンズはモノクロの方が味があるような気がする。80年前のレンズとは信じられない画質

Photoshop CS6でモノクロにした。






古い町並みをモノクロでスナップした。

スナップの詳細は こちらの記事をご覧下さい。




モノクロ写真に適するプリンター


パソコンと共に重要なのは、プリンターで、写真画質に適する高画質プリンターを使たい。

例会ではA4からA3ノビサイズまでのプリントで写真を見ており、パソコンで写真を見るより高精細で階調性の高い写真が見れ、写真本来の良さがわかる。

私の場合は経験上、パソコンで見ると、どのように出力されるかほぼわかるが、それでも、プリントの場合はテストプリントを何回か行う。

プリントの場合は、プリンターだけでなく、用紙によっても結果が異なるので、そのプロファイルを入手して、最適な結果が出るようにしている。

私は、エプソンの A3ノビ対応顔料系プリンター Epson PX-5VII を使っており、写真画質のプリントを得るのに適する。特にモノクロームが階調性よくプリントできる。黒の締りが増した。

プリンターと共に重要なのはプリント用紙であり、私は Epson Crispia、写真用紙、Velvet Fine Art Paper、和紙のアワガミ インクジェットペーパー等を使っている。

(追記)Epson カラリオ EP-10VA 購入
A3複合機で6色染色系インクを使っており、グレーインクの採用で、モノクロームも階調性に優れ、黒の締りも良い。光沢感に優れており、顔料系とは異なった良さがあるが、マット紙を使用すると落ち着いた写真も得られる。インク代が安く印刷コストが抑えられるのもよい。

要望により拡大画像を載せていますが、低画質画像です。
著作権を侵害する写真及び文章の転載等に対しては法的措置を講じています。
Feature
Nikon D5
Nikon D500
D500
Nikon D810

Nikon_D810
Leica Q
Leica
Lumix GX7 II

LumixGX7-2
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NikonD5+105mmF1.4
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